近年増加するスマホ利用しながらの運転
近年増加するスマートフォンを利用しながらの運転は「飲酒運転よりも危険」といわれており、運転中にスマートフォンを使うことで事故の可能性が4倍になると指摘する専門家もいます。そこでスマートフォン運転を取り締まるべく、オーストラリアの州政府がスマートフォンを触っている運転手を検知する最新カメラを道路に設置していたことを明かしました。
オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の運輸交通大臣であるAndrew Constance氏は、2019年9月23日(月)、オーストラリアの中でも人口の多いニューサウスウェールズ州において、スマートフォン運転を取り締まるための最新技術を搭載したカメラを設置していたことを発表しました。
道路に設置されたユニットは「ナンバープレートを撮影するカメラ」と「ドライバーが手に持っているものを検知するカメラ」という2つのカメラを搭載したもの。このユニットは人工知能を搭載しており、スマートフォンを触っていない運転手は撮影から除外されます。またユニットが撮影した「疑わしい写真」は最終的に人間によって確認され、罰金として232ドル(約2万5000円)を科す違反通知書が運転手へと送られるとのこと。ニューサウスウェールズ州には、2019年12月までに計45台のカメラユニットが設置される予定となっています。
日本でも日常的にスマホながら運転は行われています。
こちらが実際に撮影され公開された写真。
2019年1月から6月にわたってカメラは試験運用されており、850万台の車がチェックされ、約10万人の運転手が検知されました。中には運転中にも関わらずiPhoneとiPadを両方使っていたり、両手にスマートフォンを持ち同乗者に運転を任せる運転手もいたとのこと。
ただし、カメラユニットの設置は運転手への通知なしに行われたため、交通サービスを提供するNRMA(National Roads and Motorists’ Association)の広報であるPeter Khoury氏によって非難されています。NRMAはスマートフォン運転を取り締まることの重要性を認めつつも、該当地域にカメラが設置されていることを運転手に通知すべきだったと述べています。Constance氏もこの点を認めており、「人々に『常に見られているのだ』と感じてもらうためにサプライズの要素を使わざるを得なかったことを、残念に思います」「今すぐに人々に行動を変えてもらいたかったのです。これは収益の問題ではなく、人命の問題です」とコメントしています。
なお、オーストラリアにおいてBluetoothを使ってのスマートフォン通話は許可されていますが、運転中にスマートフォンに触れることは違法であり、これは赤信号での停車中や交通渋滞の時にも該当します。今回の試用結果を受けて、政府はプログラムを拡大する見込みで、2023年までに1億3500万台の車がチェックされるようになるとみられています。
スマホ運転を検知するAI搭載カメラを政府がこっそりと道に設置していた – GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20190924-technology-catch-drivers-on-phones/
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